今年の冬は寒かった!
山の上の畑までの道には、溶け残った雪がカチカチに固まって、しばらく畑を見に行くこともできませんでした。でも、そんな厳しい冬も終わりが近付いてきました。
小麦ちゃん、冬の間に麦踏みもして、今のところ元気に育ってくれてます。
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麦踏みと言えば、私が思い出すのが「はだしのゲン」。
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「ふまれてもふまれても、まっすぐ伸びる麦のようになるんじゃ」というのが、ゲンさんのお父さんの口癖で、図書館でこの漫画を読んだ私も、幼心に「わしも麦になったる」と思ったものです。
ちょうど先日、橋爪文さんという、14歳の時に広島で被爆された方にお会いする機会がありました。まさに「はだしのゲン」に描かれた地獄のような世界を体験された方で、詩や文章で、原爆の惨劇を伝えておられます。米寿を迎えた今も、好奇心旺盛で知的な方でした。
原爆の地獄を作り出したのはまぎれもなく人間です。人間は間違いなく醜悪な部分を持っています。しかし、橋爪さんの文章を読んで私が感じたのは、怒りや憎しみではなく希望でした。それは彼女が、地獄の中だからこそ一層輝く人間の心の善い部分、美しい部分をみつけられる人だったからでしょう。著書を何冊か出版されているので、ぜひ読んでみて下さい。